CHARMY MAGICA
欠伸をしている間に、年が明けていた。
あけましておめでとうございます。
何通かの年賀状が郵便受けに投げ入れられていたこと以外、年始らしい出来事はなかった。
とくに、変わらない平日を繰り返している。
限った話ではなくて、いつだってそうなのだけれど。
天気と、調子と。
ここしばらくの日々の違いなんて、もうそんなものしかない気がする。
洗剤を詰め替えるくらいの頻度で、新しい出会いがあったりもするけれど。
眠りを数えて人差し指を立てたら、もう交わした言葉の半分も覚えていない。
洗剤を詰め替える頃には、匂いも表情も覚えていない。
記憶の容量はきっともう一杯になっていて。
大部分を占めるそれらは、どれも遠い昔のことだ。
画像よりも、映像は容量を食う。
匂いも、瞬きも、音も、言葉も、感覚も。
鮮明に覚えているそれらは、今でいうなら4Dみたいなものだろうか。
容量を空ける為にも、出来ることならUSBか何かに移したい。
でも、それがもし可能なら。
移すのは画像の方にしようとも思う。
酩酊のついでに失くしてしまったら困る。
また、相も変わらずに酔っている。